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土曜日, 10月 09, 2010

腎臓を強くする(いたわる)食事1 腎臓の機能と腎臓病と食品の栄養から腎臓に良い食事を学ぶ

肝腎要(かんじんかなめ)という言葉がある。肝臓、腎臓はとても大事な臓器。
臓器は毎日働いてくれているのだから、いたわってあげた方がいい。

特に食事は腎臓に過大な負担をかけることがある。腎臓に良い食事をここにまとめてみることにした。

腎臓という臓器は強くするというよりは、いたわることが大事だ。腎機能をできるだけ損なわないようにする行為は、生活習慣病の対策と深く関係している。(腎臓病に関係する食品を購入するにはこちらへ。


腎臓の機能


腎臓は、血液を濾過(ろか)し、体の老廃物を尿として体の外に排出するほか、尿を作りだして体内の水分量や体液の成分を調節し、体内環境を整えている。腎臓病によってその機能が低下すると、排出しきれなかった老廃物は体内にたまり、体液のバランスも崩れる。


【腎臓病と食事の基本的な考え方】

腎機能が低下した状態で、健康な時と同様の食事をすると、体内に老廃物がたまっていくうえに、腎臓に負担をかけ続けて腎臓の状態をさらに悪化させる。したがって、食事療法はとても大事。いくつかのポイントがある。
  • たんぱく質の摂取量を控える。・・・・たんぱく質は私たちの体の血肉を作り、抵抗力をつけたり傷をなおしたりして健康な体を維持するという大事な栄養素だが、過剰分は、分解されて老廃物となる。腎機能が低下すると、これらの老廃物が排泄されにくくなり体内にたまり、やがて生命をおびやかす。だから、たんぱく質の摂取量を控える必要があり、必須アミノ酸を多く含む良質なたんぱく質を選ぶことも大事だ。
  • 塩分の摂取量を控える・・・・腎機能が低下するとナトリウムなどの排泄がうまくいななくなり、体内にたまり、高血圧やむくみを生じ、高血圧が続くとさらに腎臓の機能はさらに低下し、心不全などが起こりやすくなる。
  • エネルギーの不足を補う。・・・・タンパク質の制限をする食事療法では、エネルギーも不足しがち。不足するとたんぱく質の分解を行ってエネルギーを確保しようとするので体に老廃物が増えてしまう。エネルギーの中心である脂質や炭水化物は一方摂りすぎると脂質異常の別の弊害を起こすので、適量をとる。
  • カリウム、リンを控える・・・腎機能が低下して尿の量が少なくなると、カリウムやリンが体内にたまりやすくなって、高カリウム症や高リン血症をおこすことがある。カリウム制限を医師から指導されることがる。リンはたんぱく質食品に多いので、低たんぱく食を実行していれば、自然に達成されることが多い。





【腎臓病の種類と摂取する栄養】
様々な病気があるが、その項目だけ紹介。いずれの場合も、上記の食事療法が基本だ。
代表的な病気について、一日の標準体重1kgあたりのエネルギーとたんぱく質、一日の食塩総量の三つの数字と、カリウム制限の有無を記しておく。

  • 急性腎炎-急性期・・35kcal/kg、0.5g/kg、0-3g、有
  • 急性腎炎-回復期・・35kcal/kg、1.0g/kg、3-5g、無 
  • 慢性腎炎・・35kcal/kg、とりすぎないように、7g、無
  • ネフローゼ症候群-薬治療が不良な場合・・35kcal/kg、0.8g/kg、5g、要
  • ネフローゼ症候群-薬治療が良好な場合・・35kcal/kg、1.0-1.1g/kg、0-7g、要
  • 慢性腎不全・・35kcal/kg、0.6-0.7g/kg状況により0.9g/kg、7g、要
  • 糖尿病腎症・・(軽度の場合)35kcal/kg、1.2g/kg、3g、無。悪化すると、全て管理値は厳しくなる。

腎臓病には、結石や外傷、腫瘍などの外科的なものと、腎臓(糸球体)そのものの異常や他の病気が影響して起こる内科的なものの二つがある。内科的なものは長期の食事療法と大きくかかわるのでここでとりあげている。急性と慢性の二つに大きく分けられるが、慢性のものは自覚症状がなく、気づきにくい。気づいた時は手遅れということも多いという。症状は、血尿やタンパク尿など尿の異常に現れやすい。

CKD(慢性腎臓病)という新しい考え方がアメリカから入ってきている。
尿たんぱく質が陽性で、腎機能(糸球体濾過量:GFR)が60%未満の状態が3か月以上続く状態だとそう判断されるらしい。GFRとは、腎臓の糸球体が1分間にどれだけの血液をろ過しているかを表す数値で90を割り込むと腎障害の治療を積極的に行う必要があるようだ。健康診断などの血液検査の血清クレアチニンの数値から算出する。CKDには5段階あり、診療ガイドに記載されている。


細い血管が通っている腎臓にとって動脈硬化は大敵。したがって、生活習慣病と大きな関係がある。なお、日本人の500人に一人は透析を受けているが、そのうちの43%は糖尿病の合併患者。これからみても、以下に生活習慣が大事かうなづけるだろう。


【腎臓病と食事の具体的な例】

  1. 以下に、腎臓病になった場合の大雑把なイメージを伝える。もちろん、食材は無限にあるのだから、これにこだわることはないのだが、いちいち個別の食材の成分を調べて計算して・・・ということも難しかろう。およそのイメージはもっておいたほうがいい。
  2. 卵(たんぱく質量6g)は1個、乳・乳製品は控えめ(カップ1/3でたんぱく質2g)に。必須アミノ酸をすべて含む極めて良質のたんぱく質。
  3. 魚介類は50g(たんぱく質量10g)程度・肉は40g(たんぱく質量8g)程度。ともに良質のたんぱく質だが、魚の脂質には血液の流れをよくする多価不飽和脂肪酸が多いので、魚を多めに。貝類は低たんぱく質で鉄が多いなど、魚介は種類によっていいとこどりもできるので積極的に。また、肉は健常者に赤味が好まれるが、赤味にはたんぱく質もカリウムも多いので、ロース肉などの脂質もいれてエネルギー確保を狙う。どちらも、かまぼこなど練りものやハムチーズなどの加工品は塩分が多いので注意。
  4. 大豆・大豆製品は豆腐で40-50g(たんぱく質量2-3g)程度。結構たんぱく質が多いので注意。
  5. 野菜は毎食80-100g。一日で250-300g(たんぱく質4-5g程度)。うち1/3はビタミンAの働きをするカロチンや鉄、カルシウムなどに富む緑黄色野菜。ただし、青菜の多くやブロッコリー、また、淡色野菜のカリフラワーやグリーンピース、ごぼう、れんこんなどはたんぱく質やカリウムが多いので控えめに。100gくらいまでなら生でOK。湯でこぼせあ、もっとカリウムを減らせる。
  6. 芋はたんぱく質もカリウムも少なく40-50g、海藻・きのこは意外にたんぱく質、カリウムが多く、海藻はナトリウムが高いので30g、果物はカリウムが高いものがあるので50-100g程度。ビタミンやミネラル、食物繊維がとれる食材なので、しっかりたべる。これどおよそたんぱく質が1-2g程度となる。
  7. 低たんぱく穀物。でんぷん米(1食0.5g)や低たんぱく質米(たんぱく質1g)などを使い、穀物から摂取する一日のたんぱく質量を4-5gに以下に抑える。おかずからとりがちなので、主食はできるだけ低く抑えるようにしたほうがいい。
  8. 砂糖・油脂で熱量不足を補う。
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本投稿はシリーズ 「腎臓を強くする(いたわる)食事」 の最終稿。これまでの投稿は以下をクリック。



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