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日曜日, 1月 25, 2009

まぐろの目玉

三浦で「まぐろの目」を手に入れた。300円。
冷凍してあるが、見た目にはグロテスク。レシピも添付してくれたので、料理にはそうこまらない。

レシピのポイントは以下の通り。脂っこさと魚臭さをどうするか・・・。。
  • とにかく脂っこいので、沸騰したお湯に入れて数分湯引きする工程を数回。
  • 臭みもきついので、湯引きの段階からねぎの青い部分やショウガを入れる。
  • 味付けは濃く。(水:しょうゆを1.5:1として、酒やみりん、砂糖を入れる。好みにもよるが、ねぎの青い部分、ショウガは入れる。)

今回は、我風に調理してみた。路線的にはブリ大根だ。根野菜を入れて、もう少し栄養をおぎなってみよう。

【材料】
まぐろの目 1個
泥ごぼう 1本 泥を洗い落としてラン切りして、酢水に5分つけたもの。
ニンジン 1本 ラン切り
大根   大1/2本 皮は厚めにむいて、ラン切り。(剥いだ皮は斜めに線切りして、干して切干大根に。)
しょうが スライスして10-20枚
ねぎ  1本  青い部分は湯引きにおもにつかうが、最後まで入れておく。


【調理】
  1. ボールに水をとり昆布を入れておく(30分程度つけてだしをとるイメージ)。
  2. 沸騰したお湯の入った鍋の中に、マグロの目を入れ、数分茹でてアクをとりお湯を捨てる。ねぎの青い部分、しょうがをわすれずに。
  3. 熱湯を入れて数分茹でてお湯を捨てる(2回行い、全部で3回の湯引き。油や臭み取りのためだから、ねぎの青い部分、しょうがをわすれずに。また、アクをとる作業をしっかりと。)
  4. 鍋をシンクに移動して水を入れて軽く洗う。冷やして軽く洗うことに意味あり。肉がはがれたら逃さないようにキープ。
  5. 洗った水は捨てたあと、茹でたマグロの目の入った鍋に、昆布をつけた水を入れる。全ての根野菜類を入れる。ねぎの青い部分、しょうがをわすれずに。
  6. 火を入れる。沸騰してアクがでたら数回取り払う。
  7. 酒、しょうゆとも鍋の上を3-4回どくどくと回しいれ、みりん・砂糖を大さじ1くらいずつ入れる。味見すると明らかに濃い。アクをとる作業をここでも継続。
  8. アクが少なくなったら、落としブタをして、弱火で茹でる。
  9. そこそこやわらかくなっていることを確認したうえで、数分火を落として休ませる。
  10. その後10分弱火で茹でて火を落として数分休ませる工程を数回行う。


【味・その他留意点】
味わい深いメニューだ。ぜひ、栄養の話といっしょに頂く方がいい。コラーゲンやコンドロイチンなどの期待がかかる。

油の多い魚の部位の調理方法で、ブリ大根と基本的には同じ感覚で料理する。
油の多さと魚臭さをどううけとめるか?最初に沸騰したお湯に入れて湯引きすることが重要だと思われる。その時、葱の青い部分やしょうがを入れるのも忘れない。

まぐろの目玉 栄養 でネット検索してみると、栄養の豊富さを感じる。
DHAやEPAが含まれており、ゼラチンなので、体に補っておきたい栄養素の一つだ。

冷ます工程も入れて煮込むと、大根はとろとろになる。冬の大根の恵みにおもわず感謝したくなる。
にんじんもごぼうも味が染みておいしい。

問題は目の周りのプルプルしたものと、血合い肉の部分。好き嫌いが分かれるだろう。でも、一般的にお魚の栄養は血合い肉に豊富だから、その部分は積極的に。プルプル部分は脂肪なのかゼラチンなのかよくわからないが、なんとなく混ざっているようにも思われる。料理全体に臭みが強いので、余計に食べるのに抵抗感を感じるのかもしれない。

酒のつまみに食べたが、お茶碗2つめのおかわりで、結構おなかいっぱいになった。

土曜日, 1月 24, 2009

ナマコ

海鼠という漢字の当て方に、わかるようなわからないような気がする。
ネズミはすばしこいのに、ナマコは鈍だ。
でも、見て気持のよい感じはしないし、おおきさは似ている。

三浦で買って帰った。100g150円で買ったなまこは220円。
お店のおばちゃんが、手にするとふにゅっと丸まる。

どうやってたべるの?と聞いたら、
口がある側は切りおとした後、腹を開いてワタを取り去り、薄切りにスライスして、三杯酢につけなさい。
これで1日は軽く持つよ。


かえって、やっぱり後悔する。
ビニル袋の中のナマコをまず手に取りたくない。
勇気を出して手にしてみる。
氷といっしょだったせいか、完全に硬直している。

とりあえず、塩を全面まぶした。
表面のぬるぬる感が取れるかな?

10分ほどおいたら、あら、腸がはみ出ている。
あっ、死んだのかな?と思ってあわてて、腹に包丁を入れて腸を全部とりだした。
そして、両サイドを切る。

腸は、洗って、砂の入ってそうな黒いところを切り落とし、塩につけて塩辛に。

なまこ本体をあらって洗ってみると、あれ!表面がぬるぬると溶け出しているじゃないか!。
一生懸命洗ってもどんどん溶けていくから、表面のぬるぬるが取れない。
褐色だったナマコが、黒青色になる。
なかなか表面のぬるぬるが取れないので、再度塩につけてみる。
すると余計にとけてる感じがする。表面の黒青がより鮮明になる。

そしてもうひとつ、小さくなっているではないか!。
半分以下になっている。
220円が、100円になった気分だ。
昨今の金融市場みたいだ。

なんとなく、それでも、水洗いして、ぬるぬるが取りきれないのであきらめて、輪切り状にスライス。

すっかり小さくなってしまった。

お酢としょうゆとみりんを混ぜて、鷹の爪を半分に折って種を抜いたものを入れる。
そこになまこをつけた。

ナマコ酢だ。
食べてみると、固くしまって、こりこり感があってまあおいしい。

唯一、とても小さくなってしまったのが難点だ。

最初に塩漬けというのがいまいちだったようだ。
これで、驚いて、ナマコが自分の腸を出してしまった。

ネットで調べていると、興味深いナマコの生態が出てくる。
ナマコの中には、敵からの攻撃に対する自分を破壊しながら生存しようとする特徴的な行動をするものがあるらしい。これは、自分の体を破壊しても、再生能力があるからできる行動だ。
ある種のナマコは、敵からの攻撃に対して、溶け出すという。
また、腸を出して、敵がそれを食べている間に、自分はそこから逃げ出すという。

うーん、ということは、今回の挙動は調理過程でそれらの反応が出たのだろうか?。
塩をまぶしたことにより、外敵から攻撃を受けていると判断して、腸を出した。
そして、表面を水洗いする過程で、溶けだしたのも、防衛のためだろう。
小さくなったのは?、これは90%以上が水分のナマコだから、塩につけた時点で保水できなくなったのだろう。これは、死んだため保水する理由がなくなったと考えてよいのかもしれない。

ナマコ 栄養  で、検索してみると、漢方での評価が高く、中国での価値が高いという印象を持つ。
朝鮮人参と同等の薬効故に海参という呼称もあるそうだ。生食では、腎機能の強化や解熱などに、加熱調理では、肝機能の強化や増血・血行促進、強精などの薬効があるといわれているという。解熱作用、強精作用、血行促進、増血効果も期待できるらしい。

コンドロイチンという関節への薬効があるとか、コラーゲンの美肌効果があるなどの話も見かける。

100gあたりの成分表を見る限り、ビタミンB12以外には、西洋医学的に注目を集めるところはなさそうだ。成分表に表れない成分に良さがあるのだろう。

水曜日, 1月 21, 2009

正しいダイエットに対する衝撃的な報道

今日は、ためしてガテンというテレビで、ダイエットに対して、革命的な意識を変革を迫る内容の報道をしていた。以下その概要だ。


ダイエットを効果的に行うためには、ダイエットに適した体質にしておく必要がある。適した体質だと代謝が進むが、体質が悪くなるとダイエットどころか太ったり体脂肪をちくせきしたりすることとなる。

その体質を、状況に応じて脳が変えているというのだ。

そしてその体への脳の指令のきっかけは、「飢餓」を脳が意識して「備え」始めようとするかどうかということだそうだ。

下手なダイエットを行うと、脳は飢餓に入ったのではないかと勘違いして、体にかえって様々な栄養分を蓄積するように指示し始める。これにより、体温を維持する機能低下し、体を目覚めさせる機能も衰え、だるさ・低血圧がおこる。交感神経の活動を抑えて、代謝を抑制する。これにより、体脂肪が増えたりするし、しまいには筋肉や内臓を分解してまで糖分を要求するそうだ。

だから、飢餓を意識しないように、脳に適切な栄養分を与えながら、ダイエットを行えば、代謝の良い状態でダイエットができる。そして、脳の栄養は「糖分」だから、ダイエット中にも適切に糖分を摂取するのが、きれいにやせる早道だということだ。

実際の食事では、一日1500Kcalくらいでもダイエット可能だ。その時に意識するのは食事の栄養素のバランス。理想的な食事では、「糖質:脂質:タンパク質」の比率が、57:23:20で、野菜を一緒に豊富に食べている。ご飯などで糖質をとり、野菜などの繊維質や消化しにくいものも含まれるので、血糖値の上昇がある程度に抑えられて、また、ゆっくり下がる。

そして、だめな人の比率は56:29:15、それも、糖質を砂糖などの吸収の早い食材で摂取するので、血糖値があがりやすく下がりやすい。

番組では、食事の中の糖質の差によって、その後の作業に大きな効率の差が出る実験も報じていた。糖質が、脳の養分となって、その結果集中力の差異がでるのだという説得力のある実験だった。

脂質もとらなければ、肌がかさかさになる。

うーん。考えさせられる。
1500Kcalというのは、そう貧相な食事ではない。
ノーカロリーの野菜を、多く添えれば、見た目も良い。

実は脳と糖分がその効果に大きな役割を果たしているとは知らなかった。

このブログで、扱う料理や生活習慣は、この報道の内容に即している。
美しくダイエットするために、切磋琢磨がんばっていこう。

火曜日, 1月 20, 2009

エコと生活防衛     食品ロス:削減へ、業界の取り組み 「3分の1ルール」見直�

様々な工夫で無駄がなくなることは環境に良いと思う。
この記事を読んで、いままでいかにぜいたくだったのかと感じる。

食品ロス:削減へ、業界の取り組み 「3分の1ルール」見直�

これまで、まだ消費期限まで数カ月あっても処分されていたという。

それが、最近割安で流通している時があるらしい。そしてその販売は好調だそうだ。生活防衛派にうけているのだろう。

そういえば、近所のスーパーでも、生鮮食品を、よく閉店前1時間、安売りしている。

まとめ買いなら、ネットでまとめ買いも良いかもしれない。数日前の新聞に百貨店での安売りを報じていた。ビールなど日頃高級なものが結構割安で人気があるらしい。

エコを考えるということは、生活防衛につながるものなんだなあ。




日曜日, 1月 18, 2009

女と男3

なんとなく最終回まで見てしまった。

最後のテーマは、男性の生殖機能の劣化だ。

2つの現実をあげている。
  • 男性のもつy染色体の劣化
  • 精子の濃度の低下
そして、繁殖を補うための社会の動きとして、生殖医療が挙げられる。生殖医療は、技術的な躍進を遂げ、既に一般化しているだけではなく、アメリカではビジネスになりつつある。一方宗教的な観点から規制する動きもある。

以上がおよそのあらすじだ。
細かくメモしてみよう。


まず、染色体の劣化の話。

女性の染色体はxx、男性はxyというひと組の遺伝子を持つ。
x染色体は女性の中で二つあるので補いあい、また男女から生まれる子は二つのx染色体からひとつのx染色体をもつことになるので、仮にどちらかに損傷や異変があっても補いやすい。だから、存在の確率が高い。だが、y染色体は遺伝の中ではひとつしかないので、男親から子供にコピーされて引き継がれるだけだ。そのため、コピーの過程で損傷したり異変が起こった場合に補完する機会がなく、一方的に劣化の道をたどるばかりだ。

その結果として、y染色体はどんどん小さくなり、今やx染色体とy染色体のもつ情報は1098:78という差にまでなっている。いずれ、y染色体はなくなるという予測が存在する。はやければすぐにも、そしておそくても500万年後までには消滅するという予測だ。y染色体には機能しない遺伝子が多く不安定だという。

y染色体がなくなれば、男は生まれない。だから、人類は滅亡する。


だが、本当に男がいなければ、繁殖できないのだろうか?
番組では、コモドオオトカゲの例を引き合いにだした。処女懐胎と題して、雌だけで卵を産んだ例をあげている。爬虫類だ。

だが、哺乳類は、雌だけでは子供を作ることはできないと番組は説明する。その理由は、体内で赤ちゃんが生まれる仕組みにある。

精子が女性の子宮の壁に着床。そこで胎盤が作られる。胎盤は、母親から赤ちゃんに栄養や酸素を届ける役割を果たしている。この胎盤は精子の命令で作られる。

男をつくる染色体がなくなれば絶滅するかもしれないという問題は、人間独特の問題である。
雌だけで子供が作れないのか問う問題は、卵で生むのか胎盤を使うのかにあったようだ。

ジュラ紀の1億5000万円前、哺乳類はネズミの大きさだった。恐竜の前におびえながら生きた。
それまでの動物は卵を使って繁殖していたが、危険と隣り合わせていたこの時代、子供をおなかに抱えて、移動できるということはメリットであった。また、卵に含まれる養分ではそれほど大きくなれないが、胎盤では、子供の発育とともに栄養を補強できるというメリットもあった。

y染色体によって性を決めるシステムは1億6600万年前に確立されたといわれる。x染色体に男性になることを決めるsryという遺伝子が獲得された。精子をつくる遺伝子ができた。これによりオスとメスの生まれる確率を50-50とすることができた。同じころ、胎盤を作るために不可欠な二つの遺伝子が男性に登場する。そのために、哺乳類の胎盤は男性がいなければできないという運命を背負った。

胎盤を得たことは、現在の哺乳類の繁栄を産んだ。
y染色体の退化と引き換えに今の繁栄を横臥しているわけだ。


y染色体を失った哺乳類でも、受胎したものがいる。トゲネズミの一種で、y染色体のない種がいる。精子を作る遺伝子が、他の遺伝子に移っているという。また、SRY遺伝子は完全になくなっているという。他の染色体のどこかにSRYと同じ働きをするものが突然変異でできたと推測していた。
これはあまりに偶発的なことだから、即座に他の哺乳類にも及ぶということにはならないと説明していた。

男性を失うことにより、人類は滅亡する恐れが高い。
動物の他の状況を見ているとが、爬虫類の中には、既に、雌だけで卵を産むものもあらわれたという。哺乳類は、胎盤を持つため、子供を産むためにどうしても男性が必要だという。


男の危機はもう一つある。男性の精子が弱ってきている。
人間の精子の性質は極めて悪い。
精子の85%に異常がある。正常な形をした精子は15%。また、ちゃんとした泳ぎができるのは、3-4割。
人間の精子には濃度にも問題がある。ヨーロッパ各国で調査。
2001年もっとも成績の悪かったのはデンマーク。3500人の男性を調査した結果、精子の濃度が1ml中2000万個以下では不妊に該当するが、20%の人が基準以下であった。4000万個以下不妊予備軍を含めると40%が基準を下回っていた。
日本人の統計結果はデンマークと変わらないらしい。

これには、人間独自の進化が密接にかかわっている。

チンパンジーの精子は濃い。乱婚が普通で、その結果、精子間競争が行われるためだという。

人間には質の高い精子を選びとって次世代に伝える仕組みがない。

2足歩行を始めた人類は、手間暇かかる子育てを男女で協力して行うために、恋愛のメカニズムを発達させた。夫婦で子育てする道を選んだ。人間の精子の質が悪いのは、霊長類においては極めて珍しい一夫一妻のシステムによって、精子が競争にさらされることがないからだ。

近年、フィンランドで、精子の数が5年の間に27%急落している現実が報告された。短期間で起きているので遺伝的な要因ではなく、環境などの外的要因が疑われる。精子を急激に悪化させた原因は、現在のところ、どの根拠も確証は得られていない。精子の劣化による危機は加速している。

これらの救済のために、体外受精という医療技術がある。母親から取り出した卵子に、精子をシャーレで受精させる。現在では、顕微授精という技術に発達して、精子の運動能力がない男性の受精も可能となっている。一方、さらに競争にさらされない精子が劣化するという危惧がある。

人口維持のために生殖技術が不可欠となっている国もある。デンマークでは、生殖医療のお陰で出生率が下がっていない。新生児の14人に一人が生殖医療によって生まれているという。

長い生命の中で、わたしたち人間がはじめてのことで、行き過ぎを懸念する国もでている。
イタリアでは、生殖医療の技術を規制している。生殖医療はカップルに限り、受精卵の冷凍保存の禁止、第3者からの精子や卵子の提供を禁止している。これは、バチカンの強い意向だ。「人類が脈々と受け継いできた男と女の人類学的な意味をすべて変えてしまう技術は受け入れられない。人間の人間は自らの限界を受け入れるべきだ。人間がすべての欲求を満足させるなどできないことは間違っていることを理解すべきだ。」としている。

しかし世界の現実は、その先を進んでいる。

アメリカでは、精子バンクを利用したビジネスが進展し、さまざまな家族形態の要求にこたえている。

考えさせられる番組だった。

水曜日, 1月 14, 2009

女と男2

男性と女性は同じ人間だ。
もちろん差がある。その差は、もう小さい時から視覚的にあるいは感覚的にすでに十分感じている。だが、それが、人を時に盲目的にさえする。差異の理解が硬直化して、自分の偏見でしか物事との関係をとれないようになってしまった場合、この変動する社会の中で、どれだけ多くのものを失わなければならないか?


その差異に対する偏見を捨て、客観的に見る機会に接することができるならば、互いの協力に役立つかもしれない。

男女の差を最新科学で読み解こうとするアメリカの潮流を取材したテレビ番組があったのでメモって置こう。

まず医療の世界。これまで医療の世界では、男女同じ治療がおこった。

例としてあげられたのは、心臓狭心症で車の中で気を失った女性の話だ。発作のずっと前から息苦しさを感じて検査を受けていたのだが、狭心症の異状なしの診断だった。だが、実際には微小血管で狭心症を起こしていたのだという。この理由は、心臓表面を走る冠動脈の血液の流れが悪くなっておきるというのが常識だった医学の通念とことなった症状だったため発見できなかったのだ。さらに原因をさぐると、冠動脈の血液の流れが悪くなって狭心症がおこるのは男性の場合の話で、過去50-60年間の心臓病の研究は男性を中心に行われいたという。

その医学の在り方のせいで、女性の狭心症の原因分析は遅れた。調査してみると、女性の場合、胸の痛みは訴えて検査を受けたた人の34%が冠動脈ではなく微小血管に問題があることがわかった。ひとつの仮説は女性ホルモンの減少によるものだということだ。エストロゲンは血管を広げる効果がある。閉経によって突然減ると血管が収縮しやすくなり、血液の流れが悪くなることがある。男性はこのような性ホルモンの急激な減少を経験しないので、微小血管の収縮がおこりにくのではないかということだ。

心臓病は男性は1980年以降減っているのに、女性は増えている。その理由は、微小血管の狭心症が見すごれてきたことがある。心臓病を男性と女性に大きな違いはないという思いこみが、性の差を見過ごし女性の命をさらす結果につながっていた。


以上は一例である。

アメリカでは、NIH(国立衛生研究所)の中に性差を研究する専門の分野を設けた。その結果として以下の差異なども見つかってきている。

  • 薬の副作用に性差があり、同じ量の薬をのんでも女性に強く不整脈がおこる場合がある。
  • 骨粗鬆症による骨折は女性が男性の4倍近い。
  • 過敏性腸症候群の場合、女性は男性のおよそ2倍。
  • 慢性疲労症候群-女性の有病率が高い。
これらの違いのほかに、女と男の脳はどんな違いがあるのかが最近注目されているという。

まず子供の成長について大きな違いがある。4-18歳に成長する間2年ごとに脳を測定する実験に100人が参加。その結果が取り上げられた。

  • 記憶に関係する海馬は脳の左右にひとつづつあるが、右側に大きな違いがでた。男性は年によらず一定だが女性は大きく成長する。子供のころは男性の方が大きいが、思春期以降女性の方が大きくなる。
  • 扁桃体 外界の刺激にに反応して怖いとか好ききらいという感情をつくりだすところ。たとえば敵に遭遇した時に危険を感じるのもそのためだ。15歳を過ぎるころから男性で大きく成長する。女性はそうかわらない。
報道内の科学者の説明では、男の子と女の子の体はホルモンの受け止め方がちがい、扁桃体は男性ホルモンの受け止め方が大きく、海馬は女性ホルモンの受け止め方が大きい。そのため、ホルモン分泌の多い思春期に成長に差が出るのだという。脳の中でも発達が違う箇所が10か所以上多いそうだ。

脳に関する病気にも以下の差異が統計上でているという、
  • うつ病にかかるのは13歳以上では女性の方が多くなる。
  • 55歳以上でアルツハイマーになる確率が高いのは女性が男性の2倍。
  • 自閉症は男性が2.5倍。

個別の脳の能力を試験してみると以下の結果が多く出るという。
空間認知力のテスト・・・頭の中で物体を回転させる力。男性の方が成績が良い。
言葉に関するテスト・・・言葉に関しては女性の方が良くなるケースが多い。


「女性は地図が読めない。」という言葉があるが、オリエンテーリングで男性と女性の差異を観察する実験にて検証。二通りのやり方で行われた。
  • 距離と方角を与えてオリエンテーリング。・・・・・男性は方角と距離は男性が圧倒的に高い。
  • 目に見える目印をもとに具体的な言葉で行動与えてオリエンテーリング。・・・・・男性の間違いは増えるが、女性のミスは減る。
この結果から、女性と男性の間で、異なった能力を備えていることがわかる。番組では、数百万年前の男女の生活で育んだ能力を今も残っているのではないかという。遠い昔、男性は狩りをしており、獲物を倒してそれを家に持ち帰るひつようがあった。だから、餌を持ち帰る確率が高い民族の能力が受け継がれる。一方女性は、すみかの近くで木の実や果物の採集をしていた。大きな木や特徴のある目印を頼りに採集を行っていた。女性が主にになっていた最終では目当てとなる植物は移動しない。だから、どこに目当てのものがあるか把握しておくことが大事だった。目印を利用するときに、言葉を使っているのではないかという仮説がある。「大きな木」とか「みかづき型のしげみ」などの表現だ。


IQテストで使っている脳の部分を、男女で調査した結果が披露された。同じような点数をとっても、男女では使っている場所が全く違う。IQテストでの検証の特徴は総合力を使うというものだ。

  • 男性は得意な空間を把握する能力を使う。
  • 女性はブローカ野という言葉を使う時に使う場所を使っている。
  • 違う考え方で同じ知性を獲得している。

現在アメリカでは男性と女性の能力に注目して、異なったクラスで教育するということも行われるようになったという。日本ではむしろ、男子校、女子高等あまり違和感もないが、アメリカでは、実験的に行われるようになったようだ。男子のクラスでは、リーダーシップ、上限関係、階層を意識させるのに対して、女子のクラスでは協調を意識している様子だ。

ビジネスの風景でも、相手が男性の時は、上司を連れて行って重要なポイントを説明してアピールするのに対して、相手が女性の場合は、階層にとらわれずに女性を含めた複数の人間で話をして選択肢を増やしてアピールする方が成約率が高いらしい。


後半あまりみれなかったが、お互いの差異を認識して、能力を助けあえれば、いろんなものの見方が変わるのかもしれない。

男女平等の流れを、互いの能力の理解と尊重により補完できれば、幸福感もシェアできるようになるのかもしれない。










という言葉には、女性は




女性に関する

日曜日, 1月 11, 2009

男と女

恋は素晴らしい。
とても幸せな時間だ。でも、一方で深く傷つけあう時もある。

テレビで、男女の心の関係について、科学的な見地でまとめた番組を報じていた。

簡単にその要旨を記録しておこう。

番組のアプローチは、恋をしている人たちの脳の反応の調査結果と、人類の進化過程における子育ての経緯を関連付けることによって説明しようとしていた。

まず、脳の反応という現象をとらえると、以下の状態がある。
  1. 男女で共通で活発になっている部分がある。その部分はドーパミンという物質を作って、体に快感を与えるという。
  2. 男女で共通に不活発となっている部分もある。これにより分析などの行為が抑えられているという。
  3. そして男女で異なる反応をしている部分がある。男性の場合、視角が活発となり、女性の場合記憶が活発となる。おもに男性は女性の腰のくびれを見るようになり、女性は男性が言った言葉が正しく実行されたかどうかを見るようになるのではないかと仮説をたてている。男性がくびれを見るのは子供を生んでくれるかという視点にたっているといい、女性が記憶を重視するのは子育てのために必要な正しい情報を与えてくれるかということだ。
男女で異なる部分が反応している事実について、番組では進化の上で形成されていった本能として説明している。おおむね以下の通りだ。

人間は400万年前に2足歩行をするようになったが、そのために発達した骨盤はある大きさ以上には大きくなれない。このことは、人類が子供を授かる時に、ある程度未熟状態で生の誕生を受け入れなければならないこととなる。当時の女性は、子供をある程度自立させられるようになるまでつきっきりで育てなければならないので、守ってくれる伴侶を必要とする。おおむね3歳くらいになると子供もあまり手がかからなくなる。そうすると、伴侶の存在価値が減っていく。子育てこそが恋愛システムを進化させたのだという。
これらの事象から、おおむね3-4年くらい付き合うと男女間で一緒にいる意味がなくなってくるという心の動きのサイクルができたのだという。番組での説明の言葉の中には狩猟民族という言葉がしばしば聞かれた。

離婚にいたる男女関係について、さらに説明が加えられた。

女性は子供を育てる過程で、つきっきりになるケースが多く、そのために同様の境遇の女性と群れをなし、様々なコミュニケーションをすることによって生と育児を担保する生活習慣を身につけていく。そのような歴史的な過程を取り込み、共存的な本能を持つ。一方男は、狩猟を行い過程で、襲撃に対する警戒心と競争にさいなまれながら生きていくため、危険を察知してそれへの対応を迅速にとれるように、問題解決型の思考をとる。

この思考の差異が、3-4年たった後の男女関係に影響するのではないかとの仮説を説く先生の話が紹介された。

ある実験が披露された。
情報技術者の男性と弁護士の女性という夫婦。実験は、15分間の会話を行い、その間心拍数とビデオをとるというものだ。

妻のクレジットカードの使い方に関する会話だ。始まったとたんに、もう尋常な会話ではない。まるごしのけんかだ。

報じられたビデオは概ね以下のような内容。
夫が、妻のクレジットカードの使い方に関して非難する。先月高額な請求書を受け取ったのだ。妻はそれに防御的になって、必要なものの購入が集中しただけだと応酬する。夫は、一般的な正当論に照らし合わせて、妻の行動の是正を求める。妻には、見下したように受け止められる。男性が金銭の支配感を振り回しているように非難する。こうなると反論の応酬だ。見るに堪えない、というか見ていてハラハラする。そして、やがて男性側から、もうこれで実験は終えようという合図が出される。

おそらく、最初に夫が妻を非難する言い方ではなく、高額のクレジットカードの請求を受けることが不安だという形で告げれば、妻は異なった対応をしただろうと番組は言っている。

番組ではビデオのこの惨状を、アメリカも日本も一緒だと説明する。そして、もう一つの事実を報じる。男性の心拍数は、この会話の過程で上昇するのに対して、女性の心拍数はほとんど変わらないという事実だ。男性が実験を終えようという合図を送ったのは心拍数100を超えたあたりだ。様々な事象に対して、男性の心拍数は上がりやすく下がりにくいのに対して、女性のそれは一定に保ちやすいということが現実として報告されているらしい。

ここでも、人類の進化に根拠を求めている。先に述べたように、女性は子供を産んだ後の3年ほどの間子供に付き添うために、同様の女性やあるいは事情を理解する女性と群れをなして生活する。だから、コミュニケーションによる結びつきが強い。また、一定の事象に対して安定を保とうとするので心拍の乱れが少ない。一方男は、狩猟の中で常に、敵味方を判断する必要があり、また事に応じてすぐに戦闘態勢に入れるように興奮状態に持っていく修正がある。先の実験で男性が実験を終えようと切り出した時の心拍数が100を超えていた状況は、戦闘態勢に入る心拍数だという。

現在の夫婦の在り方は、生涯を供にする伴侶という生活スタイルであり、遠い昔に人類が身につけた習慣から変化している点をあげ、男性にコミュニケーションの能力を鍛える努力を試みる必要があるのではないかと言っている。先の実験の夫婦にコミュニケーションを試みさせるが、なかなかうまくはいれない。コンサルがそばにいて誘導する。いくつかの印象深い会話がある。

夫「両親がけんかした時にどう思ったか?」
妻「とても怖かった。・・・・」

そして、最後に聞いてみるべきことがあると締めくくった。それは、夢。何を達成したいかだ?

夫「よき夫であり、よき父であり、そして良き市民として人々の記憶に残ることだ」
妻「ロッキングチェアーにすわって、・・・」

不思議なことに、ともに追い求めているのは良き家庭像であり、おだやかな状態だ。


円満なほうが、健康を維持できるような気がする。

だが、価値観の差異が根本的にある男女関係は相補いあう部分がある。お互いが生物学的に必要な状態を抜けた後に、さらに伴侶としてよき人生を送るには、お互いの理解への努力が必要なのだろう。

月曜日, 1月 05, 2009

めで鯛 新年

今年は正月を過ごすと、一週間まるごとワーキングデイ。
休み明けにはつらい。

そんな憂鬱な気持ちでスーパーに入ってみると、正月食材の投げ売りをしている。

タラバガニ2800円→1000円。鯛カマ370円→100円。

正月は結構飲み食いしたので、もう十分なのだが、この辺は結構健康食品だし、日頃そう食べられるものでもない。だから、買って帰った。


買って帰ってどう調理したものかと考える。
蟹はボイルしてるので、そのままポン酢ででも食べればいいだろう。

オーブントースターで7-8分焼いて食べてみたがおいしかった。


問題はタイだ。

100円の割には結構ボリュームがある。

2回に分けて食べたが結構おいしかったので、記録しておこう。
蟹の身を食べた後には膨大な量の殻が残るが、だしがでそうなので、使ってみた。

*******鯛のかまの味噌汁*******

【材料】
鯛のかま
ねぎの青い部分
かにの殻
味噌



【調理】
  • 鯛のカマを沸騰した湯に入れて、10-20秒くらいで取りだし、冷水で洗う。この時表面のうろこをとる。
  • 鍋に水を入れて、鯛のかまと青ネギ、カニの殻を入れて火にかける。
  • 煮立ったらアクをとって、落ち着いたら味噌を入れる。





*********タイのアラ煮********
【材料】
鯛のかま
ねぎの青い部分
太いごぼう(どろごぼうが香りが良い)
昆布
水 カップ1-2
酒 カップ1-2
しょうゆ大さじ2、砂糖大さじ1、みりん大さじ1
ぶなしめじ

【調理】
  • 水に昆布を入れて30分ほど置く。昆布は細かく切ったほうがだしがでやすい。
  • 泥ごぼうをたわしで洗い、4-5cm長さに切ってさらに縦に切る。そして酢水に5分程度つける。
  • 鯛のカマを沸騰した湯に入れて、10-20秒くらいで取りだし、冷水で洗う。この時表面のうろこをきれいにとる。
  • 昆布を入り水は鍋に入れて、火を入れて沸騰しそうになったら酒を入れてしばらく沸騰させる(アルコールを飛ばす)
  • 鯛のかまと青ネギとごぼうを入れる。材料はつゆにひたひたしているのを確認。
  • 煮立ったらアクを数回とって、砂糖としょうゆを入れる。更にアクをとる。
  • アルミ箔を鍋の内側にあわせて適宜曲げて落としブタとする。
  • 10-15分、弱火。汁が焦げ付かないように。
  • 煮汁が少なくなったら、落としブタをとって、みりんを上からかけて照りをつける。
  • 石突をおとしてばらしたブナシメジを上におく。
  • 落としブタをしてさらに数分。焦げない程度に。
  • お皿に盛る。

********感想****************************
鯛は白身魚なので、淡白で正月明けに食傷している時でも、食べやすい。
アラ煮で感じたが、ごぼうの香りがとても良い。部屋中に香りが広がる。やはり泥ごぼうのほうが香りがいいのだろう。また、白身魚ので、通常よりお酒は多く使う方がいいとも思われる。


注意点としては、骨と鱗だろう。骨は結構太くて強いので、食べる時に要注意。また、うろこはきれいにとっておかないと非常に違和感があり、せっかく品よく白身魚を味わ負うという場面ではひどく障害になる。このうろこはくせ者で、乾いてそのへんに散らばるとくっついてはがれない。取扱要注意だ。

これらの癖をよくケアすれば、やはりとてもおいしい魚だ。アラ煮のほうは、煮汁を冷やすと煮コゴリとなり、別の楽しみもある。これらの料理で意外においしいのが、目のまわりのゼラチン状の部分だ。コラーゲンだからお肌に良い。

鯛 栄養」でネットで検索してみると、栄養価が高いことがわかる。およそ以下の感じだ。

ビタミンB1,B6,B12、D、E、タンパク質、リン、カリウム、ナイアシン、タウリンなど豊富。白身魚の割にはグルタミン酸やイノシン酸などのうまみ成分を含んでいるので、独特の美味しさがある。

イノシン酸には、代謝を促進させる機能、グルタミン酸には細胞の再生促進効果、タウリンにはコレステロール低下・肝機能向上効果などが期待できる。カリウムには塩分排出、ナイアシンは代謝を促進して循環系、消化系、神経系の働きを促進する。
含まれるアミノ酸は分解しにくく、多少鮮度が落ちても旨みが保持されるので、ここから「腐っても鯛」という言葉が生まれたとか。

鮮度管理のため安売り100円なら、生活防衛的にも一押し。これで2食は大丈夫。アラニはごはんにぴったり。
調理方法によっては味も逸品にもなる!。