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木曜日, 4月 23, 2009

ハムを作る

肉類は、おいしいし栄養も豊富なのだが、痛みやすい。

食材はまとめ買いする方がコストパフォーマンスは良いが、それを食べきれずに捨ててしまうと結局無駄になってしまう。ちょっと調理の仕方を変えることで新鮮な味に感じることも多いが、さすがに毎日同じ食材だとちょっと・・・・という人も多いだろう。

冷蔵庫で、小分けして冷凍保存して、必要な時に使うというのもひとつの知恵だと思うが、おいしく解凍するのも結構手間暇かかる。

料理方法のバリエーションは豊富にあったほうがいいし、良い保存方法があればそれにこしたことはない。しかもおいしさは条件だ。

同じ食材を、手軽に、おいしく、そして保存が効くように使いまわすために必要な技術・・・・・。

ハムを作るという選択肢がある。


豚肩ロース肉と鶏ムネ肉で試してみたので、記録しておこう。
どちらも、生を料理するのとまったく異なるうまみが出ていておいしい。母材と似て非なるものだ。防腐剤を使っていないので、作ったあと冷蔵庫で1週間が保存の限界だが、面白いことに、数日間は寝かせるほどにおいしくなる。

切り口の淡いピンク色が食欲をそそる。


【鶏ハム】

  • 鳥むね肉の皮をとる。
  • 鳥むね肉に蜂蜜をすりこむ。(大さじ1くらい、揉んでみて表面がぬるぬるする程度)
  • 鳥むね肉に塩を刷り込む。(大さじ1くらい、揉んでみて表面にざらざら感がある)
  • ラップで包んで、ビニル袋に二重に入れて冷蔵庫で二日間保存。
  • 少し塩を入れた水をはったボールに、塩漬けした鶏肉をいれて塩抜き。30分~1時間を×2-4回。
  • 鍋にお湯を沸かして沸騰させ、その中に鶏肉を投入。
  • 強火のまま再沸騰したら、アクを2回ほどきれいにとってを火を止める。
  • ふたをしてそのまま冷ます。
  • 冷めたら、水気を拭き取って冷蔵庫に保管。

  ----思うに----

  • おいしい。
  • 鶏胸肉は脂肪がなく、普通に料理するとぱさぱさ感が気になることがあるが、それが無い。塩抜き後、茹ですぎるとぱさぱさ感がでるらしいので、アク抜きのタイミングとあわせてよく見定めることが重要。この場面はおそらく、強火で沸騰したお湯の中に一気に塩抜きした肉を入れて、再沸騰させ、アク抜きを2-3回行うことが重要だろう。アク抜きに時間をかけてはいけない。
  • 塩漬けの塩の量と、水につけて塩抜きする場面の加減は、数回試して、感触をつかむ。上記で程よくできたのは春。温度にも左右されると思われる。
  • 出来上がった鶏ハムは、そのままスライスして食べても良い。ほのかなピンクが食欲をそそる。細かく線切り状にしたり、裂いたりして、サラダに混ぜても良い。厚めに切って、オリーブオイルでステーキ風に弱火で焼いてもおいしい。いつもの鳥胸肉とまったく違う食材だ。
  • お酒は、ワインでも、日本酒でもOK。ワインなら不思議なことに赤でも白でもあう。
  • 上記のバリエーションとして、香辛料やローリエなどを入れるレシピもインターネット上に散見される。上記は基本。マスターしたうえで、さまざまな試行錯誤をすると楽しいと思う。
  • 鳥むね肉は脂肪分が少ないので、味に物足りなさを感じる人もいるかもしれない。そういう人にとっても納得できる味だと思う。
  • 食あたりするしないは、体質によるところも多い。自分で作って食べて、自分が食当たりするならば自己責任といえるだろう。人に勧めるならば、料理人がしっかりその料理方法やリスクを説明しておくべきだろう。

【豚ハム】

  • 豚肩ロースブロック肉に塩を塗り込む。裂け目があればそこにも刷り込む。表面に塩のざらざら感は残っている。
  • 2-3日冷蔵庫に入れる。途中血がでたら、抜いて軽く塩を塗りこんで再度冷蔵庫に。血が冷蔵庫を汚さないように、袋または受け皿が必要(私は買ってきた発砲プラスチックパックにそのまま載せている)
  • 塩抜きのために水につける。半日。流水なら短く、たまり水なら水を替えて長めに。
  • 炊飯器(保温機能付きに)豚肉を移す。
  • 熱湯を上から注いで、十分かぶるくらいに。
  • 炊飯器の蓋をして保温設定にして2時間。
  • 豚肉を取り出して冷水につけて十分冷ましたあと、食すか、冷蔵庫へ。
  ---思うに------

  • うまみがいい。
  • 出来上がった豚ハムは、そのままスライスして食べても良い。ほのかなピンクが食欲をそそる。細かく切って、サラダに混ぜても良い。厚めに切って、オリーブオイルでステーキ風に弱火で焼いてもおいしい。いつもの豚肉とまったく違う食材だ。
  • 炒め物にしろ、煮物にしろ、うまみを生かせる食事にはうってつけだ。うまみを必要とする料理の基盤となりうる。
  • 先に述べた鶏ハムとはことなる熟成のさせ方をしている。70℃となる炊飯器の保温機能を使って2時間かけている点だ。豚肉は、生身では食あたりしやすいので、しっかり熟成できるようにこの機能を使ってみた。
  • 食あたりするしないは、体質によるところも多い。自分で作って食べて、自分が食当たりするならば自己責任といえるだろう。人に勧めるならば、料理人がしっかりその料理方法やリスクを説明しておくべきだろう。
  • もちろん、ガスのとろ火という選択もあるだろうが、安全面も考えると、炊飯器保温機能はより手軽で安全だ。

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