新じゃがの季節。
ジャガイモ料理といえば、肉じゃがやカレー、ポテトフライ、ポテトサラダ・・・など、生活に密着したおかずをすぐ思い浮かべる。それだけ、馴染みのある野菜だ。
歴史的にみると、16世紀の大航海時代に南米で発見され、ヨーロッパに広がり、日本の長崎の出島に伝えられたようだ。
じゃがいもには毒素が含まれることがある。(じゃがいもの芽や皮の青い部分を取り去ればよいらしい。)
だが、そのために、最初は家畜餌などとしてしか普及しなかったようだ。
どこの国でも、脚光をあびるのは、飢饉や戦争、あるいは痩せた土地など、穀類の収穫に悩みがある場面だ。じゃがいもは、そのようなときでも、収穫できて人々を救ったために、食品としての市民権を得てきたようである。
じゃがいもにもいろんな種類がでてきている。男爵やメイクイーンは日常見かけるが、最近、ほかの品種も時々みかけるようになってきた。
きたあかり、
インカのめざめ(ナッティポテト、バターポテト)、
べにあかり・・・・。
食彩の王国という番組を見ていたら、いくつか面白そうな話があったので、メモ。
じゃがいもには様々なものがある。南米原種のものも加えると色といい味といい多くの選択があるようだ。
インカのひとみ、
ノーザンルビー、
シャドークイーン・・・。なかなか手に入らないが、手に入ったら、ぜひおしゃれに調理したい。1.5cm角の塩ゆでじゃがいもを数種類、カクテルグラスにいれてカラフルにふるまう、というような料理を紹介していた。
そのほかレシピのヒント。
- 固ゆでした男爵イモを半分に切って中身をくりぬいて、さいの目上に切って、明太子と合わせまぜる。中身をくりぬいたのじゃがいもに中にのせて、マッシュポテトでかざり、オーブンで焼く。揚げジャガイモを敷いてもりつけるとさまざまな料理のポテトが積層する。
- マッシュポテトと小麦粉を合わせる。柔らかく混ぜて全体にマッシュポテトがいきわたらせるように。十分に混ぜてからイースト菌と水を入れて丸める。一口大にとりわけたパン生地の中にマッシュポテトを包み込む。
- ふかしたじゃがいもを一口大に切って、パン粉をたっぷりまぶしてあげる。細切りにしたキャベツにのせて、ウスターソースかける。
- gallete
- croquette
- doria
16世紀末日本に伝わったじゃがいもは、長崎→
甲斐の国に伝わり、
天明の飢饉を救う。指揮をとった時の代官中井清太夫の名前をとって
清太夫芋と呼ばれた。高野長英によってまとめられた
二物考にも飢饉を救う食材として記載されている。その後関東にも広がったが、明治以降男爵イモなどにおされて姿を消したようだ。今では、
奥多摩の峰谷、
奥峰というところで、栽培されるのみ。急斜面で地質が悪い坂畑、あまりに悪条件のために他の作物が育たないために、生き残っているという。その地に持ち込んだ人の名前をとって、地助芋とよばれる。
独特の坂畑(さかっぱたけ)で、土を良くしようという努力がありようやく栽培できているようだ。堆肥は自家製、どの家もうさぎを飼っている。土が柔らかくなるという。炭焼き小屋でも、炭のくず、炭焼きで出る煙から煙突から集めて
木酢液を使う。わずか数件の農家で作り続けられていた。
地助芋の特徴は、崩れにくい。メイクイーンのような感じだ。
以下に地元料理のレシピのヒント
- ゆでてねぎ味噌をつけて
- 地助芋の煮つけ。人参、ちくわ、昆布、地助芋を砂糖としょうゆで煮つける
- けんちょん汁。人参ごぼう大根豚肉を炒めて、水を入れて煮込む。柔らかくなってから、味噌を加える。
- じゃがいもの油いため 一口大に切って、たっぷりの脂でいため醤油と砂糖で味付け。